2023/12/09 - 2023/12/14
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ミズ旅撮る人さん
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2023年のクリスマスマーケットの旅は、チェコの首都プラハに4連泊です。
2日目はドイツの旅です。午前中にドレスデンに行き、午後はチェコとの国境に近い山の中の小さな村ザイフェンを訪れます。ザイフェンは一般的に言う観光地とは違い、木製のおもちゃの名産地です。特にクリスマスのための飾りが素晴らしく、ドイツ各地にその製品が売られています。中でもクリスマスピラミッドとシュヴィップボーゲンがすごいです。クリスマスマーケットで見るたびに、欲しいなと思いつつ、一歩が踏み出せずにいました。でも、本場で見て買いたい。お土産用ではなく、本職の職人さんが丹精込めて作っているザイフェンで買いたい。ザイフェンの情報は他の観光地に比べたら微小です。それだけ村が小ぢんまりしていて、見どころなどはほとんどないから仕方がありません。ここでわずか1時間のフリータイムで意中の物が見つかるでしょうか。雪道を小走りで目に付いた店を見て行きます。それぞれ自作の品を売っているので、店によって随分違うことがわかりました。全部の店を見てみたいけれど、とても時間が足りません。
今回は、あまりに時間が短かったので、旅行記もちょっと短いです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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ドレスデンからチェコに向かって南下して来ました。山間部に入ったので雪が積もっているようになりました。ザイフェンはドイツとチェコの国境のすぐ脇にあります。ツアーでは滅多に訪れることのない場所です。
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住宅の窓にシュヴィップボーゲンがあります。
チェコとの国境に広がるエルツ山岳地帯には、クリスマスシーズンには家の窓辺にシュヴィップボーゲンを飾る独特の習慣があります。 -
山道を走るバスの車窓から、すれ違いざまに撮るので、鮮明には撮れないのですが、飾り方はわかると思います。
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シュヴィップボーゲン(Schwibbogen)は、日暮れを迎えると点灯され、窓辺を明るく飾ります。ザイフェンはかつて錫鉱山だったため、鉱山の入口のアーチをイメージし、一日の労働を終えて帰宅する人を明るく暖かい明かりで迎え入れるために発展して来たそうです。厳密にはクリスマスとは関係ないのですね。
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一年で最も暗い時間が長い時期を照らすシュヴィップボーゲンは、モチーフをクリスマスに合わせたことで、ピッタリの活躍の場を得ました。
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それをドイツ各地のクリスマスマーケットで販売したので、エルツ地方だけでなく、全国に広がるようになりました。ただ、どうしても安価なお土産品が多いので、是が非でも買いたいとは思えませんでした。
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ザイフェンに行くツアーを以前見掛けたことはありましたが、「おもちゃの村」じゃ、興味ないなと看過していました。今回のツアーには、パレードのある日を含む出発日があったので、ちょっと調べてみました。すると自分が思っていたような子供用のおもちゃよりも、クリスマス飾りが主流で、なかなかすごい製品が並んでいることがわかりました。そこで、パレードがあると買い物が出来ないので、別な出発日を選んでやって来たのです。
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だんだん標高が上がって来ました。午前中ドレスデンでは晴れ間も出ましたが、こちらはどんより、雪雲でしょうか。ドイツは南部の方が標高が高いので、雪に降られるのはハイデルベルクより南が多いです。今回は山の中なので雪景色が期待できそうです。
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うわあ、一面雪野原になりました。雪景色がきれいで、嬉しくなります。
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白い壁の城館でしょうか、雪景色が似合いますね。
ザイフェンに近いノイウハウゼン / エルツゲビルゲ(Neuhausen/Erzgebirge)のシュロスホテル プルシェンシュタインです。お城のホテルです。 -
ノイウハウゼン / エルツゲビルゲのメインストリートからここで右に曲がってザイフェンに行きます。
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このお宅は、2階の窓に4つのシュヴィップボーゲンがあります。さすがは地元。
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シュヴィップボーゲンが並ぶ店(Spielzeugparadies Hess OHG)が現れました。もうメインストリートはすぐそこです。
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隣もクリスマスのお店です。Schatzhauser Weihnachtswelt
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ここも見るからにクリスマス。Fachwerkhaus Gerd Bilz
バーンホーフ通りを南下しながら坂を下りて行き、ハウプト通りに行き着いたら、西に曲がって行きます。もうザイフェンのおもちゃ屋さんが両側に現れて、早く行きたくて腰が浮いてしまいます。 -
ハウプト通りに曲がらずに真っすぐ行くと、坂を上がって、ザイフェンを象徴する教会に行かれます。
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ハウプト通りを進んで行くと、おもちゃ博物館の薄緑色の建物が現れます。それを通り過ぎた隣に駐車場があり、バスを降りました。
道の向こう側には屋台がいくつかあり、クリスマスマーケットらしいのですが、通りのあちこちに数件ずつ点在するだけで、屋台の集まる広場などは見当たりませんでした。辺りはおもちゃ屋さんだらけなので、屋台はグリューワインやソーセージを売る店くらいです。 -
おもちゃ博物館です。日本で言うとブリキのおもちゃだったりしますが、ザイフェンの博物館は昭和レトロではなく、木製の飾り物が中心です。見たくても入っている時間はありません。
おもちゃ博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ザイフェンの中心街は、南北両側から土地が下って来た底辺にハウプト通りがあります。ハウプト通りは若干東に向かって上り道です。観光客が気軽に歩ける範囲はバーンホーフ通りとの交差点からおもちゃ博物館の間くらいです。
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建物の角に人形の彫刻があります。木彫りの街らしいですね。
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どこを向いても、おもちゃの店なので見て回るのがたいへんです。
フリータイムが1時間しかないので、予め見ておきたい店にいくつか見当を付けて来ました。それらを見つつ、気になった店に入って行きます。
ここの街灯は影絵のようになっていて、ドレスデンで見かけたシュヴィップボーゲンの縁飾りと似ています。 -
エルツ地方は14世紀ごろから錫の鉱山として栄えました。
17世紀に入り資源の枯渇、海外からの安い鉱石の流入が産業に打撃を与え、1849年に閉山となりました。そのため、村の産業は鉱山からおもちゃ作りへと転換していきました。
ところが社会主義体制下に置かれた1989年までは、従業員10人以上の会社は国営となるため、小さな工房はそれぞれ家族単位で存続せざるを得ませんでした。現在でもザイフェンの店は個人経営が殆どです。
「Bergleutehaus」小道の両側に店があります。 -
「Altes Drehwerk」
ザイフェン村の人口は約2200人。内半数が何らかの形でおもちゃに関する仕事についています。 -
シュヴィップボーゲン。
アーチ型の上に並ぶキャンドルは、最近では電気式のものが主流になってきましたが本物のろうそくを使うタイプも根強い人気です。
146.30ユーロ、2万3千円ちょっとです。 -
こちらはミニチュアの家が凝っているので更に値が上がって、163.60ユーロ。2万6千円です。屋根の先端に付いているハート型は、プレッツェルです。ドイツではビールのおつまみとして人気があり、パン屋さんでは必ず見かけます。
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アーチの上にまで家が並びました。193.50ユーロ。ついに3万円を超えました。
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おもちゃは家族単位の小さな工房が150軒ほど制作しています。それぞれの工房に、何百年も前から代々受け継がれてきたモチーフがあります。ライヒセンリングは花市場、グンターフラットはミニチュアの部屋。他にも聖歌隊の顔の描き方や色の付け方など様々な特徴があり、作品を見るとどこの工房か分かるそうです。
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台の端に電灯用のUSBケーブルが取り付けられるようになっています。
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これは立体的なオーナメントです。これのすごいところは、細工が細かいだけではなく、真ん中のクリスマスピラミッドの部分が風を受けてくるくる回るのです。それはそれは見事に軽やかに回ります。あまりに感心したのでお買い上げ~。
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おや、クリスマスマーケットでも、オーナメントなどの小物を売っています。どこかの店の出張販売かな?
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ハウプト通りを東に歩いています。緑色の建物の手前を左に曲がる道がバーンホーフ通りで、私たちのバスはそこから降りて来ました。
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ホテル エルブガーリヒト ブンテス ハウス
ホテル エルブガーリヒト ブンテス ハウス ホテル
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交差点を南に曲がって、坂道を上って行きます。時間が無いからと言って、ハウプト通りだけしか歩かないのではもったいないです。この道にも店があり、その先にザイフェンの風景を象徴する教会があるのです。
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「Seiffener Pyramidenhaus」大きな店です。店の前に大きな人形が2体立っています。天使と鉱夫を現した蝋燭立てです。2本が対になっています。
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ザイフェンの風景を描くには欠かせない材料となっている教会(Bergkirche Seiffen)です。
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町の教会は正八角形の珍しい形をしていて、この教会があるだけでザイフェンだとわかります。クリスマスグッズには、この教会があしらわれていることが多いです。
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ここがザイフェンの中心となる交差点です。赤い家の脇のバーンホーフ通りを上がって行くと丘の上の街並みに入ります。かなり高低差があるので、どうしても見て歩くのはハウプト通りになってしまいます。
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坂の途中の「Seiffener Pyramidenhaus」に入って見ました。
この店では、アーチの上に電灯を乗せるスタイルが伝統のようです。
見ればどこの店の品かわかるという意味がわかりました。 -
ついついシュヴィップボーゲンばかりを撮ってしまいますが、クリスマスグッズは何でもござれです。大きな店だと種類も多岐に亘りますが、シュヴィップボーゲン専門というような店もあり、様々です。
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シュヴィップボーゲンのアーチは坑道の入口を表しているので、弧を描くのが基本形ですが、近年は三角ものも出て来たようです。これには賛否両論あるでしょうね。伝統を大事にするか、いつまでも伝統にばかり縛られないで新しい形を模索するか。結局は、どれが人々の好む物かで、自然と取捨選択されて行く気がします。
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アーチの上に電灯が点いていると、その下に光が行き届かない気がします。そもそもは窓辺が明るければいいのですけどね。
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クリスマスピラミッドもずらっと揃っています。個々の工房での手作業での品なので、本当に店毎にデザイン、雰囲気が違います。これは、ゆっくりじっくり吟味したいところです。有名店の商品が気に入るとは限りませんからね。
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店を出たら少し暗くなっていました。15:26です。日没が16時くらいですから、これからどんどん暗くなって行きます。
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緑色の「Seiffner Haus」が呼んでいますが、その後ろの赤い店は「Schwibbogenhaus」というのです。シュヴィップボーゲンハウス。私の要チェックリストNo.1です。残り時間が少なくなっているので、赤い店に直行します。
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うわ~い、シュヴィップボーゲンがいっぱい!
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すごい大作です。なんと2階建て。266.40ユーロ。4万2千円強。上にはさっき見た教会とクリスマスマーケットの屋台、下段は蒸気機関車と客車です。う~~ん、欲しい。しかし、ちょっと大きすぎる。
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教会のもう少し先に上った所には初心者向けのスキー場があります。
ここはエルツ地方の山地です。こういう風景の場所があるのでしょう。 -
三角のシュヴィップボーゲンが許せるなら、これもなかなか。
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これは変わり種。上段がツリーだけになっちゃった。家の中から見るにはいいけれど、外から見てどうなんだろう?
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上段がクリスマスピラミッドで、下段は炭鉱の中です。2段にすることで、坑道の雰囲気がばっちりです。
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おお、木をくりぬいたようなデザインです。
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こちらは、現代風アーチのコーナー。
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パーツが1つ1つ木彫りで作られていたものから、平面に絵を描いて切り抜くようになりました。こういうのは安いかもしれません。
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現代風のアーチを利用したクリスマスピラミッド。中の教会も回りそうです。
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これもクリスマスピラミッドだという事に気づくには時間が掛かりました。
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もちろん大作ばかりではありません。簡易的なものもあります。
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このオーナメントは欲しい。色付きなのがとてもいいです。
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外に出ると、照明が点き始めていました。これから店の窓辺はどんどん綺麗に輝いて行くことでしょう。その頃までいられないのが残念。
これまで見て来た中で、私の心の中から無くならないシュヴィップボーゲンがありました。もっと他にもあるんじゃないかと考えずに真っすぐその店に向かいます。 -
2体1組の燭台たち、顔で選ぶならこの辺り。意中のシュヴィップボーゲンを店員さんにお願いすると、2階から箱入りの物を出して来てくれました。この店は店員が2人だけで、大きな商品を買う客のための対応に掛かり切りでした。製品の状態を確認して支払いを済ませるまでに、かなりの時間を要しました。
時間が限られている時はとにかく早く買うようにしないと、泣く泣く諦めることになりかねません。こちらの人は急がないのです。 -
ドイツの人は大型犬が大好き。これは小さい方ですが、ゴールデンレトリバークラスの犬を連れた人がたくさんいます。日本と違って、しっかりしつけられているので、飼い主の傍で静かにしています。飼い主さんに声を掛けて、撮らせてもらいました。他にも名犬ジョリーのような白い大型犬がいて、触らせてもらいました。信じられないくらいモフモフ、いやボフボフでした。その大きさと手触りには感動して、ザイフェンの思い出になりました。
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テラスの蝋燭立て人形に灯が灯りました。
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店の窓は人形でいっぱい。
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これらの小さな人形は、口に針金をくわえています。なんでしょう?
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針金の先のコップ?に何か入っています???
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棒を削って行って、その削りかすを美しいカーブにして残して繰り返す。同じサイズだったり、段々と大きくなったり、その技術は卓越しています。
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随分とカラフルなクリスマスピラミッドです。
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小屋の中はメリーゴーランドのようにくるくる回ります。
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この店は色を塗ったものが主流のようです。
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ゴーストのようなモミの木がなんだか怖いですが、大作です。
スキーを楽しんでいるんですね。329ユーロ、5万2千円です。 -
シュヴィップボーゲンも多種多様。
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さあ、お買い物の時間は終わりました。これからはこういう場所の時間です。都市の大聖堂前広場などより、ずっと雰囲気が楽しめます。雰囲気が格別なのは、去年訪れたラヴェンナ渓谷のクリスマスマーケットです。段々と町のクリスマスマーケットから抜け出して、変わった場所に行きたくなっています。
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気温が下がると道路が凍って来て、ちょっと怖いです。慌てて急いで集合場所に向かうと危険です。
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クリスマスマーケットでよく見掛ける星ですが、こうなっていると良さがわかります。
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シュヴィップボーゲンを買ったので、今度はその上に、こういうものを飾りたいな。
今回の飛行機はスイスインターナショナルエアラインズです。シュヴィップボーゲンの大きな包みに何か言うかなと思いましたが、そのまま手荷物で機内に持ち込み、座席の上のトランクに入れることになりました。その上に何か置かれたら一大事です。飛び立つまでハラハラドキドキでした。因みにスイスエアは預け荷物23kg2個までOKです。チューリッヒ乗り換えは面倒ですが、重量制限を気にしないで済むのは魅力です。 -
16:14。すっかり日が落ちました。これから国境を越えてチェコに入り、4連泊のプラハ郊外のホテルに向かいます。
明日は観光3日目。午前にプルゼニュ、午後にチェスキークルムロフに行きます。6日間の短いツアーなので、明日が観光最終日です。次回はプルゼニュです。
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